空と君のあいだに

研究と教育と日々の,思考整理の場

メイドと執事

人に薦められて『Under the rose』という漫画を読んでみた.昼ドラ的と言われていたのだが,その通りだった.慣れないストーリー展開のせいか,コマの進みについていけない.しかし,物語の意外な展開には驚いた.面白い.

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さて,私はこういった歴史ものの漫画が好きなのだが,これまでにも例えば『エマ*1』『シャリー*2』『乙嫁語り*3』『ヒストリエ*4』『テルマエ・ロマエ*5』『アルテ*6』などなど.漫画以外でも『日の名残り*7』なんかも,教養学部の英語の授業で見せられて興味持った世界だった.

Under the Rose』含めて『エマ』『シャリー』『日の名残り』なんかは近代イギリスの貴族やらメイド・執事の文化を題材にしている.後世の我々はこういった世界に美を見出すわけだが,こうした身分社会,当時の人々の中には窮屈さを覚えたものもきっといただろう.そう考えると,良いとこどりをしてこうした舞台を観賞するのもなんだか勝手なものとも思う.もちろん当時の人としても,例えば「身分を越えた恋愛」なんかは現代の昼ドラよろしく好奇心の対象となっていたのだろうけど.なんだか微妙な,そして不思議な気分になる.